出社

だんなさんに愛車を託して、私は緊張しながら出勤。
落下物があり通行できない箇所もあったけど、
自分の通勤路に関しては、そんなに酷い印象は受けなかった。

雑然としながらも、会社はちゃんと存在してる。(当たり前ですが。)
交通機関がストップしているので、出社人数は3分の1くらい。
朝礼をして、片付けを開始する。食器棚は倒れ、棚から救出されたカップ類はごくわずか。
電子レンジは冷蔵庫から落下し、アウト。神棚も落下してたけど、破損はほぼなし。

会議室が「東北地区災害対策本部詰所」になり、
常にTVはNHKを流している。時々聞こえてくる緊急地震速報の音。
ここ数日でもう一生分くらい聞いた気分。精神衛生上よくない音だと刷り込まれてしまった。
携帯の緊急地震速報は機種の問題なのか、茨城沖より南の地震については殆ど入ってこないけど、
NHKは全国のが入るからね…何度鳴っても聞き慣れない。慣れたくもないけど。

ひとおおりの片づけが一段落したところで、PCを立ち上げメールチェック。
災害対策関係のメールがわんさか。社内ネットで安否確認の項目も出来ている。
派遣のような非正規雇用のスタッフも含めて、全従業員の安否情報が確認できる。
さらっと流し見しかしなかったけど、沿岸部が実家の人は実家がなくなっていたり、
海に近い区域では、住まいに被害はなくとも避難勧告により避難所生活をしてる人がいたり、
まだ電気も水も来てない人もいたり、
自分の住んでいるところは被害が少なかったと改めて感じた。

当然、本日は通常業務はなし。
安否確認、現場の状況確認などが必要な役職者及び現場対応が必要な人以外は午前で終了。
明日は自宅待機で、それ以降の予定は支店長判断で連絡をするけど、
おそらく今週は自宅待機になるだろう、と。
上司と連絡方法を確認し、ついでに開店しているお店の情報交換をして、本日退社。

ビルを出たところで、携帯で派遣会社に電話するも通話制限でつながらず。
場所を変えて、公衆電話から通話。
担当者に状況を報告し、仕事に関するミッション終了。

長時間並ぶけど、品数制限がなかったよという情報のもと、まずダイエーに向かう。
列がどこまで続くの～と歩いていったら、最後尾に「本日入場分は終了」の紙を持ったスタッフ発見。
落胆した私をすかさず見つけてくれて、ていねいにおわびされる。
うん、来るの遅かったよね…次行こう、次！と開いているドラッグストアに並ぶ。
やはりここでもガスボンベや乾電池は品切れ。
食品もあまり在庫がなく、カイロなどの雑貨を数点購入。
アーケードをぐるりと回ってみたところ、ドラッグストアは大体空いている。
ただ、欲しいものはどこも売り切れている。そんな状況。

帰り道、最寄りの西友が開いていたので小1時間ほど待って入店。
ひとり10点までなので、わんこのごはんも含めつつ、慎重に吟味。
レトルトカレーはあるけど、カップめん類はだいぶ無くなっていた。
個人的には米プラスおかずがいいけど、お昼は手軽に麺類がいいし。
ガスボンベも貴重だから(西友でも売り切れ。)乾麵買っても茹でられないし。
今回、電子レンジが落ちて使えなくなった人が結構いたけど、
うちは運よく落下を免れた。レンジとカセットコンロと電気ポットがあれば、
簡単でもあったかい食事が摂れる。ありがたいことだ。

帰宅すると、だんなさんの姿はなく、自転車修理に行ったとのこと。
つまりのところ、ガソリンが入れられなかったということ。
1km以上並んで入れられなかったら、ガソリンの残量考えたらキケンということで諦め、
自転車通勤に切り替える覚悟を決めた、と。
古い自転車の状況回復するのに１万５千円なり。
古いとは言え、ギアつきの立派なスポーツタイプの自転車。
修理代がホームセンターのママチャリより高い…。
自転車屋さんはひっきりなしにお客がきていてホクホク顔だったらしい。
これで自転車人口がまた増えるんだなぁ。
乗り慣れない人が増えている上に、お店や建物の状況確認で、
よそ見運転の人がとにかく多く、ヒヤヒヤが多いのだ。
自分も加害者にならぬよう気をつけよう。